『魔女の宅急便』は、1989年に公開された映画です。
興行収入は前作の「となりのトトロ・火垂るの墓」の3倍以上になり、日本のアニメーション映画の興行記録を更新しました。(1989年時点当初の記録です。)
日本アカデミー賞話題賞の他、様々な賞を受賞。
1990年にテレビ初公開されてから、2018年までに14回もテレビ放送されている人気のジブリ映画です。
私は、「魔女」「少女」のイメージで先入観を持ってしまい、「子ども向けか…」と侮り、長らく観ていなかったのですが、たまたま暇な時間に放送されていたので、観てみたら、あっという間に映画に引き込まれてしまいました。
確かに子ども向けではあるのですが、「ストーリーの展開」と「音の効果」が絶妙で、最後は作品の完成度に感動して泣いてしまいました…。
小さな村で育った魔女の少女が、修行のため大きな街に一人で旅立つところから始まります。
希望に満ち溢れて旅立つのですが、予想に反して色々な試練(主に人間関係)があり、現実を目の前にして何度も落ち込みます。
しかし同時に、優しく気さくな人たちとも出会い、喜びや楽しみもあります。
悲しみと喜びが交互に起こり、比較的展開が早いので、飽きずに楽しめるストーリーです。
また、「音の効果」の使い方がとても工夫されています。
「アニメーションとセリフのみ」という設定はもちろんのこと、「アニメーションとサウンドトラック(セリフ無し)」といったシーンもあり、「アニメーションのみで一切の音を無くす」という場面もあります。(重要な音だけシーン後半に使うという演出です。) この場面は個人的に絶賛しています。
更に、オープニングとエンディングの歌が素晴らしいです。
ユーミン(荒井由美)の歌なのですが、選曲はもちろんのこと、歌の挿入の仕方が絶妙です!
主な登場人物を簡単に紹介します。
この映画は、現実社会とリンクしている部分が多いと思われます。
新しい世界へ向かう人は、希望を持って旅立つことが多いでしょうが、予想していなかった、あるいは想像以上の厳しい現実を突きつけられ、辛く苦しい思いをたくさんするでしょう。
しかし、仕事をしていくうちに、感謝されたり、親切な人との出会いもあったりするはずです。
「落ち込むこともあるけれど、嬉しいこともあるよ!」というメッセージが込められています。
小中高生はもちろんのこと、新社会人、または既に社会に出ている大人の人も、落ち込んでいるときに、是非観て欲しい作品です。
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