どうしてバナナに種がないのか?
品種改良の産物「バナナ」 ブドウ、ミカンと人間は次々に種のない果物をつくってきました。バナナもその一つ。
現在、世界中で食べられているバナナの多くは、種のある野生のムサ・アクミナタを種なしに改良したものなのです。
種のない果物の方が人々に好まれ、商品価値も高い。楽な方を好む人間を象徴しているような話です。
今では当たり前に食べているミカンも、もともと種の多いものでしたが、何百年かかけて種のほとんどできないものをつくり上げ、そればかり栽培し続けてきた賜物です。
種ばかりではありません。人間はより甘く、より安く、いつでも食べられるものを目指して、果物を改良し続けてきました。でも、季節感がなくなり、昔ながらの味が忘れられていくのは、寂しい気もしますね。