少女マンガの登場人物の目に、大小いくつもの星が描かれているのが一世を風靡した頃がありました。
今でも、表情を変えるために黒目の中(瞳の中)に星を描く場面も見られます。
さて、この画法を最初に思いついたのは誰だかご存知でしょうか?
黒目の中(瞳の中)に星を描く方法を考え出したのは、アニメ界の巨匠・手塚治虫先生です。
昭和28年(1953年)に連載開始された『リボンの騎士』で初めて使われた描写法でした。
それ以前までのマンガの登場人物の目は、黒い小さな丸が普通でした。(例:『サザエさん』)
手塚治虫さんの「瞳の中に星を輝かせる」手法が世に出ると、横山光輝や松本零士、『ひみつのアッコちゃん』の赤塚不二夫といった、少女マンガ創世記に活躍した漫画家が「輝く瞳」を持ったヒロインを次々と登場させました。
「輝く瞳のヒロイン」を生み出したのは、手塚治虫であり、世に広めたのは、手塚を含めた男性漫画家でした。
その影響を受けて、女性漫画家の先駆者と言っていい、水野英子もヒロインの瞳に星を輝かせました。
水野英子の作品が決定的な影響力を持って、それ以降の少女マンガでは、「瞳の中に星を輝かせる」手法が続々取り入れられていきました。
(※上のイラストはフリー素材のイラストです。)
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