使い捨てカイロは、鉄が錆びるときに出す酸化熱を利用したもの。鉄が自然に錆びるときは非常にゆっくりなので、熱を感じることはありませんが、錆びるスピードを速める工夫をしたことで、熱を出す商品が生まれたというわけです。
中袋に入っているのは、鉄の粉、食塩水をしみ込ませた石の粉、活性炭、木の粉等。中袋は、たくさんの孔のあいた不織布(ふしょくふ)でできており、外袋を破ると空気が入り、鉄の粉が空気に中の酸素と結合して、錆が始まります。
食塩水は反応を進めるために働き、活性炭は空気中の酸素を吸い取って、袋の中の酸素の濃度を高める働きをしています。
また、木の粉は、保水剤の役目と、鉄粉がベト付くのを防ぐ役目。
以上のこと全てが、錆びるスピードを速める工夫というわけですが、忘れてならないのは鉄を粉にしたということ。
鉄を小さい粒にするほど、酸素に触れる面積は格段に大きくなるからです。
さらに、揉むことで成分が一気に混ざり、錆びるスピードもグンと速まるという仕組みです。何もかも無駄がありません。
なお、途中で止めたいときは、ビニール袋等に入れて密封し、空気に触れさせないようにすればいいです。
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