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『坂の上の雲』の登場人物とキャスト

松山城の写真

『坂の上の雲』は、NHKスペシャルドラマとして2009年~2011年の3年間に渡って放送された歴史ドラマです。(全13話)
原作は司馬遼太郎さんの『坂の上の雲』。明治初期から日露戦争までを描いた歴史小説です。(江川達也さんの漫画『日露戦争物語』の元にもなっています)

ドラマ制作費がケタ違い。
それもそのはずで、ストーリーも感嘆ですが、キャストの顔ぶれが凄いです

そこで、とても『坂の上の雲』について語り・まとめることなんてできないので、登場人物とキャストを紹介します。

(最後にちょっとだけ『坂の上の雲』について書いてみました。)

主軸となる登場人物とキャスト

まずは、ドラマの主軸となる登場人物とキャストを紹介します。

本木雅弘 (秋山真之)
主人公。海軍の天才参謀と言われた軍人です。
ガキ大将で、粗暴且つ短気。また、末っ子らしい甘い優しさもある性格の人物。
名優・本木雅弘が見事に演じます。
元々演技力を評価されていましたが、圧巻です。非の打ち所がありません。
阿部寛 (秋山好古)
「最後の古武士」と言われた陸軍の軍人で、日本の騎兵を育て上げました。人格も優れていた秋山真之の兄。
豪快な役柄を阿部寛が、これまた見事に演じます。
阿部寛と言えば、『結婚できない男』とか『テルマエ・ロマエ』等、エキセントリックな役を演じるイメージが強いかもしれませんが、そんな姿は微塵も見せません。イチイチ男前に魅せます。
香川照之 (正岡子規)
俳句に新風を入れた人物で、幼少期からの秋山真之の親友。
特に、カリエスを患ってからの正岡子規の演技は、まさに「迫真の演技」です。
役作りにも気迫を感じます。(体型を変化させたり等)
竹下景子 (秋山真之の母)
優しく、上品な母親です。
竹下景子といえば「サスペンス」のイメージが先行したため、最初は「え!?」と驚きましたが、見事に、気持ちよく固定観念を引っくり返してくれました。素晴らしい演技力です。
特に、柔和な表情は絶賛です。
菅野美穂 (正岡子規の妹)
気が強く、感情を表に出しやすいが故、涙モロさもある人物。兄・正岡子規を献身的に看病します。
正岡子規の没後は、学問に励み、自ら学校を開学した強い人でもありました。
役柄にピッタリだったのもあるでしょうが、喜怒哀楽の表情、特に「目の動き」はさすがの一言です。
伊東四郎 (秋山真之の父)
前半だけの登場でしたが、おっとりとした人柄でありつつも、息子たちに名言を残します。
「人に何を言われても、吞み込んで辛抱じゃ」「急がば回れ、短気は損気」など。
現代にも生きる言葉です。
松たか子 (秋山好古の妻)
最初は、江戸幕府の旧旗本の名家の姫役で登場します。
おてんばで、気が強い役柄が、松たか子にピッタリでした。
日清戦争に出征する秋山好古を見送るシーン、日露海戦前に一時帰国した秋山真之に「勝つわよね?」と尋ねるシーン、日露海戦の勝利を伝える号外を、真之の母に届けるシーンは、さすがの名女優の演技です。
和装が似合うことにも驚きました。
石原さとみ (秋山真之の妻)
当時、石原さとみを知らなかったので、「和装の似合う綺麗な子だなぁ」と思いながら見ていましたが、後になって人気沸騰中の女優であることを知りました。
『坂の上の雲』に出演した頃は20代前半。名だたる名優たちが出演していたので、大抜擢でした。
渡哲也 (東郷平八郎)
日露戦争のときの連合艦隊総司令官。今も尚、世界の海軍から尊敬されている軍人であり、北欧諸国では国民にも愛されている人物。
穏やかながらも、芯の強さと判断力・決断力は卓越していました。
全ての振る舞い・セリフがカッコいいです。ちょっと適当な形容詞が見つからないです。「他の俳優さんでは演じられなかったんじゃないか?」と思っています。
日露海戦直前の名ゼリフ、「そいは対馬海峡じゃ。敵がここを通るちゅうて通る。」を言うシーンでは、鳥肌が立ちました。
高橋英樹 (児玉源太郎)
日露戦争のときの陸軍総参謀長。
高橋英樹が出演するドラマを見たことがなかったので、CMの「桃太郎侍」のイメージしかありませんでした…。
しかし、竹下景子同様、見事な演技力に感動しました。貫禄たっぷりです。
特に、旅順攻撃の際の演技は凄いです。
柄本明 (乃木希典)
日露戦争のときの第三軍司令官。愛国心の塊の軍人でした。
歴史家たちは「無能な司令官」と評しますが、そうは思えません。旅順要塞はどんな司令官でも、当時の日本軍では陥落させることは不可能だったでしょう。
忍耐強く、国のために人生を捧げた立派な軍人でした。
そんな役を、柄本明らしく静かに、また、時には激しく演じます。

豪華なキャスティング

上に挙げた10人だけではありません。ザッと紹介します。

石坂浩二 (山本権兵衛)、西田敏行 (高橋是清)、加藤剛 (伊藤博文)、大杉漣 (陸奥宗光)、竹中直人 (小村寿太郎)、

舘ひろし (島村速雄)、原田美枝子 (正岡子規の母)、草刈正雄 (加藤友三郎)、小澤征悦 (夏目漱石)、佐野史郎 (陸羯南)、

米倉斉加年 (大山巌)、鶴見辰吾 (松川敏胤)、藤本隆宏 (広瀬武夫)

まだまだ、凄いキャスティングです。

江守徹、中尾彬、真野響子、宝田明、品川徹、國村隼、榎木孝明、塩野谷正幸、大和田伸也、大林丈史、森本レオ、片岡鶴太郎、村田雄浩、徳井優、的場浩司、ダンカン、飯田基祐、尾上菊之助などなど全部挙げきれません…。

『坂の上の雲』について

子規庵の写真

原作は、司馬遼太郎さんの歴史小説『坂の上の雲』。そしてドラマです。
ですから、フィクションの要素が入っているのは否めません。

歴史ドラマの多くは、事実を歪曲して制作されることが多いのですが、『坂の上の雲』はさほど歪曲されているとは思えません。

司馬遼太郎さんは、多くの歴史家が認める「知の巨人」。司馬遼太郎さんの歴史観に批判的な人ですら、知識量の凄さは認めています。
だから、歪曲はほぼ無いと思われます。

強いて挙げるなら、史実通りに描きつつも、あえて伏せている史実があるという所でしょうか?
例えば、ドラマの中で「玉木文之進(たまきぶんのしん)」という人物の名前が出てきます。「松下村塾」を作った人です。
今でも、松下村塾は吉田松陰が作ったと勘違いされている方が多いと思いますが、事実は違います。
したがって、ドラマの中には「松下村塾」と「吉田松陰」のことは一切出てきません。(もっと付け加えると、吉田松陰という人物の実像を知っていたからだと推測できます。)

また、司馬遼太郎さんは長州藩を愛した人と言われており、長州藩出身の人物を多少美化して描いている側面はありますが、やはり史実は変えなかったのでしょう。
『坂の上の雲』の中で、山県有朋や桂太郎も出てきますが、ほんのちょっと出てくるだけで、しかも良い人物像で描かれていません。史実を曲げなかったと推測できます。

明治時代は、決して「明るかった時代」ではありません。
明治政府は目茶苦茶なことを実施しましたし(例:廃仏毀釈や会津藩に対する残虐行為など)、庶民は恐ろしく貧しい暮らしを強いられました。(『坂の上の雲』の中でも、そういったようなことについても、きちんと触れられています。)

しかし一方で、「文明開化」に代表されるように、現代の礎にもなっている出来事があった時代でもあります。
『坂の上の雲』は、あえて「明るい部分」にスポットを当てて描かれた小説であり、ドラマでありました。

戦艦三笠の写真

特にドラマの後半は、見方を誤ると「戦争を美化している」と感じるかもしれません。
決してそうではありません。

見逃さないで欲しい場面があります。
一つは、秋山好古が家族へ送った手紙に「おばあさんの心意気 戦など止めて平和に暮らしたい 戦は平和のためにせよ (以下略)」と書かれている場面です。
もう一つは、これは見逃しようがないのですが、秋山真之が日清・日露海戦が終わった後に、戦没者に対して苦悩する場面です。

特に日露戦争は、ロシア帝国(後のソ連)の侵攻から日本国土を守るべくして起こった戦争であります。
日本国内の平和を守るべく、命がけで戦った方々への畏敬の念を抱きながら見て欲しいです。
「もし、日露戦争に負けて、ロシア帝国に占領されていたら…」と考えるとゾッとします。

また、正岡子規、夏目漱石、森鴎外といった文学者が登場してくるのも見所の一つであります。

文学視点からの数々の名言が出てきます。
「国が滅びるいうことは、文化が滅びるいうことじゃ」「戦争に負ければ、日本文学が日本語で読めなくなる」「維新と文明開化の輸出・売り込み、不思議な親切…」等々。

『坂の上の雲』の音楽(サントラ)を担当したのは久石譲さん。風情ある音楽であり、情景にピッタリの音楽を制作しました。(イメージは「伊右衛門」のCMに近いかもしれません。)
今でも、数々の番組でBGMとして『坂の上の雲』のサントラが使われています。

ドラマの中で「語り」が多々出てきますが、落ち着きがあり頭に染み渡る声で語られます。
この記事を書くにあたり、「そういえばあの声誰だったんだろう?」と思い、エンドロールを見ると、なんと渡辺謙さん。ぶったまげました。
前段で豪華なキャスト陣を紹介しましたが、いやはやなんとも…。

参考にして欲しい文献

「明治は、決して明るかった時代ではなかった」と書きましたが、そのことを詳細に記載している文献があるので紹介します。
(※『坂の上の雲』を見る前でも見た後でもいいので、合わせて読むと、より幕末から明治時代のことがわかります。)

『明治維新という過ち』(原田伊織:著、毎日ワンズ)
『文明国をめざして』(牧原憲夫:著、小学館)

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